「誰か私を愛してくれないかなあ」
由香里は自室でワインを飲みながらこう呟いた。
「離婚したら素晴らしい自分の時代が来ると思ったのに」
離婚して由香里に訪れたものは、
「恐ろしいまでの孤独」
だった。
「何とかしないと」
このまずい流れを変えようとすればするほど、由香里はまずい方向に進んで行くのだった。
「ああ、男が欲しい」
ほろ酔いになった由香里はこう叫んだが、どうする事も出来なかった。
どうしても寝れない由香里は、また夜の街へ出かけて行き、
「ボーイハント」
を試みるがうまく行かない。
あてもなく歩いていると、
「おばさん、おれが相手をしてあげてもいいよ」
と声をかけてくる男性がいた。顔を見るとまだ十代のようである。
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