Friday, February 5, 2010

小説 五十六歳の青春 第7回

 由香里は少年との愛の儀式に酔っていた。
「少年のみずみずしい体と心」
 が由香里を酔わせるのだった。少年と愛し合っていると、
「遠い昔に失ってしまった若さ」
 が蘇ってくるような気がしていた。
「五十六歳の青春だ、いや性春か」
 由香里は自分にこう言い聞かせた。
「少年に抱かれていると、いや抱いていると喜びがわきあがってくる。癖になりそう」
 由香里は喜びに浸っていた。
少年の敏感なところを口で愛撫すると、少年はまた身をよじって喜ぶのだった。
「ああいい、ああいい、ああいい、ああいい、・・・」
 この声を聞いて由香里はまた興奮して少年を愛撫した。
「ウ、う、う、う、う、・・・・・」
 由香里の口からは激しいうめき声が洩れていた。

No comments:

Post a Comment