「先生、英語で映画はmovieですよね。・・・・・・・・・・・」
久雄が教えている高校の生徒が、こう言って質問していた。
「そうだよ、何か・・・・・・」
久雄が怪訝そうな顔をして聞き返した。
「先生、アメリカ人にmovieと言っても通じなかったのですよ」
と高校生が不思議そうな顔をして、久雄に言葉を続けた。
「ちょっと発音してみて」
久雄が高校生にmovieを発音してみるように促した。高校生は自信を持って、
「ムービーと言ったが、それはmovieではなく、mobieと言っていた」
久雄が、
「それでは通じない」
と高校生に言って聞かすと、高校生は怒ったように顔をゆがめて、
「なぜ・・・・・・・・」
と言葉を返した。
「あのな、君はmovieのvの発音がbになっている。それではだめなんだ。riverと言ってごらん」
高校生は必死で、
「リバー・・・」
と言ったがやっぱり、
「vの発音」
が出来ていなかった。
「むずかしいよなあ、日本語にはない発音だから」
と久雄が高校生に言うと高校生は、
「ほんとです。初めて教えてもらいました。先生に聞いてよかった」
と久雄に感謝するのだった。
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